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ラピアクタの成分と効果、副作用

2020年03月01日

ラピアクタは抗ウイルス薬のひとつで、ウイルスの増殖を阻止する効果があります。
抗ウイルス薬の中で唯一静脈への点滴によって投与するタイプのお薬で、日本では医療機関で入院患者に対して使用されます。
15~30分かけて点滴静注で投与します。
大抵の場合、1度の点滴だけで済みます。
ラピアクタは即効性が非常に高く、投与してから1日程度で熱が下がります。

ラピアクタの有効成分はペラミビル水和物です。
これはウイルスが人の呼吸器の細胞に感染して増殖を行う際に、細胞内で完成したウイルスが細胞から脱出すために利用する「ノイラミニダーゼ」という酵素の働きを阻害する作用があります。
ノイラミニダーゼが働かないとウイルスが細胞内に“監禁”されて外に出ることができなくなり、他の細胞に感染することができなくなるので増殖が抑制されます。
ウイルス数を抑制することで、治癒するまでの期間が短くなります。

ラピアクタの有効成分であるペラミビル水和物には既に完成したウイルスを殺傷する作用はなく、ウイルスが人体の細胞内で爆発的に増殖するのを阻止するだけです。
このため、発病後になるべく早い段階で投与をしないと効果がありません。
基本的に発症後48時間以内に投与を開始する必要があります。
発病してから48時間を過ぎてからラピアクタを投与した場合、治癒するまでに要する日数を短縮することができません。

ラピアクタの副作用で一番多いのが下痢です。
ラピアクタを投与された患者のうち、約6%の人が副作用として下痢を発症しています。
それでも一般的な抗生物質で2割~3割という高い割合で下痢の副作用が出ることを考慮すれば、ラピアクタの投与で副作用が出る可能性は低いと言えます。

他の副作用として、稀に一時的に白血球の数が減少して抵抗力が弱くなってしまい、細菌などの感染症にかかりやすくなる場合があります。
ほかにも肝臓機能が低下して、黄疸が出ることも知られています。
ただし深刻な副作用が発生する頻度は極めて低く、安全性の高い薬といえます。

唯一の点滴注射薬のメリット

ラピアクタは点滴薬で、唯一注射によって投与することができる抗ウイルス薬です。
注射であれば患者の意識が無い場合や、飲み薬や吸入薬を服用することができないような患者にも投与することができます。
ラピアクタは重症化して病院に入院してきた患者に対して投与されるケースがほとんどです。
意識がある場合でも強い吐き気によって飲み薬を服用することができないような患者や、吸入タイプのお薬を上手に服用することができないような子供や年配者であっても、注射で投与するラピアクタであれば簡単に服用することができます。
喘息の持病を持つ患者であれば吸入タイプの薬を服用すると発作が起こるリスクがありますが、点滴薬であれば喘息の発作を心配する必要がありません。

基本的に1回の注射だけで十分な効果を発揮することができるので、1度だけの投与で構いません。
重症化している場合でも2回程度投与するだけで済みます。
ラピアクタは1回または2回の注射だけで良いので、服用する際に患者の負担が軽いというメリットがあります。

服用時に患者の負担が軽いだけでなく、ラピアクタは点滴薬なので投与してから短時間で有効成分が血液によって全身に運ばれるため、即効性が高いというメリットもあります。
血液中に成分を送り込むことができるラピアクタはウイルスの増殖を阻止する効果も非常に高く、飲み薬や吸入タイプの薬よりも早く熱が下がります。
体力が弱っている患者や重症化した患者にラピアクタを使用すれば、肺炎や脳炎などの病気を引き起こすのを防ぐことができます。
ラピアクタは唯一の点滴薬であるため、何らかの理由で飲み薬や吸入薬を服用することができないような患者でも、安全に投与することができることが最大の利点です。

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